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■ベンディング
音を「曲げる」テクニックは多くの楽器で用いられるテクニックですが、鍵盤ハーモニカでも可能です。基本的に鍵盤ハーモニカのベンディングはギターのチョーキングなどとは異なりダウンベンド、つまり音程を下げるベンディングになります。
原理としては、リードに通常以上の負荷(圧力)をかけるというハーモニカで使われるものと同一ですが、ハーモニカのベンディングが口腔内で圧力の変化で生み出すのに対して鍵盤ハーモニカの場合は主に鍵盤の沈み込み量を調整することで可能となります。沈み込みの量は目安として低い音で3〜5mm程度、高いところでは1mmあるいはそれ未満で、音が高くなるに従って沈み込みは浅くなり沈み込みが浅くなることでベンドの掛かりも強くなります。
要は鍵盤を浅く押さえるということなんですが、実際のプレイの中でこれを行うのはかなり至難の業です。そのためこれまでいくつかの方法が編み出されてきました。
1:楽器のカバー下縁を利用して親指で調整する
親指を鍵盤の下の縁とカバーの縁の間にかませて、親指の肉を利用して沈み込みを調整する方法です。基本的に白鍵でのベンドに使われますが、機種によっては黒鍵でも可能です。
2:楽器のカバー上縁を利用して親指と人差し指で調整する
親指を鍵盤下の縁、人差し指をカバー上の縁に置いて、つまむようにして沈み込み量を調整する方法です。黒鍵、白鍵両方で使用できます。
どちらもプレイの中での「タメ」(準備動作)が必要で必ずしも実用的なテクニックではありませんが、状況によっては確実にベンディングが可能です。
ちなみに鍵盤ハーモニカはアップベンドも可能ですが、ダウンベンドに対してかなりシビアな上音色も篳篥のような音に変わってしまい、加えて危険なテクニックであるためここでの公開は控えておきます。
なおベンディングはリードに通常以下の負荷を掛けるテクニックなので、リードの寿命の近い楽器や古い楽器ではリードを折る可能性があるため控えておいたほうがいいでしょう。
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