Kenhamo Museum


■HOHNER MELODICA PIANO 36
ドイツはトロッシンゲンにあるホーナー社の鍵盤ハーモニカ「メロディカ」。
その中でも最高級モデルに位置するのがこの「メロディカピアノ36」です。
海外製ということで、国内の鍵盤ハーモニカとは異なる部分も多くなっています。


まず外観から。他の鍵盤ハーモニカに比べて明らかにエンド部とトップ部が短いです。
まるでアコーディオンの鍵盤部のようになっており、
鍵盤もやや大きめ(メロディオンに比べそれぞれ白鍵の幅が1mmほど広い)になっています。
なおケースはビニル製のお世辞にもいいとは言えないケースだったりします。ロゴがいい感じです


V2みたいなキャップ式の唾抜きを採用しています。材質はプラスティック。
無くしやすい感じがあって、やや心許ない気もします。
鍵盤は36鍵なので、37鍵に慣れているとついついFキーを押してしまうこともありますがご愛嬌。
キータッチも、他の鍵盤ハーモニカに比べてかなり軽くなっています。


ストラップは樹脂製。クリアランスも大きく太目のものが採用されており、反発が少ない(一杯までストラップを出すと戻りにくい)のでホールド感は悪くありません。


裏カバーを外したところ。ちなみに裏カバーは16個のネジを4mmマイナスドライバーで外します。
ピアニーと同じく「フレームがカバーと一体になっている」構造をしています。裏カバーは軽金属、表カバーはプラスティックです。
リードは他の楽器と比べて結構大きいです。
防錆コーティングをしていないようなのでメンテは必至になると思います。


エンド部の拡大図。
鍵盤のバルブが昔の国産の鍵盤ハーモニカのように非一体式になっています。
ちなみに現在の主な国産鍵盤ハーモニカはバルブと鍵盤が完全に一体になっているものを使用しています。
赤い部分は空気漏れ対策に付けられた樹脂だと考えられます。


そして噂のマウスピース。
トランペット型(上)とクランク型(下)と呼ばれるマウスピースで、
ピアニカと同じくパーツ同士の締め付け方式を採っています。

音は文句無し。柔らかく、かつ芯のある音で息に対する反応もかなり好感触です。
思ったのが、ドイツという国は日本ほど鍵盤ハーモニカ生産の競争が無かったためか
国産のように機構的に練りこまれてはいないのではないか、ということでした。
このメロディカと国産の鍵盤ハーモニカを比較すると
日本とドイツの工業製品に対する着眼点が見えてくるかもしれませんね。

(2006.2.23追加)
で、このメロディカピアノ36ですが、更に国産とは違う特徴があります。
通常鍵盤ハーモニカは息の当たる一番近い場所が最低音になるんですが
メロディカピアノ36の場合実は最高音になるのです。
秘密は内部構造の鍵盤支点側付近にあって、
吹き口から入った息がまずこの通り道を通ります。
そして最終的にエンド部にある息の出口に達して、逆側から息が入るという仕組みになっているわけです。

ちなみにリードもプレートもプレートを留めるネジも真ちゅうで出来ています。つまり錆びます。
昔やったことのある人も多いと思うんですがこれは酸化還元反応の理屈で綺麗にすることができ、
具体的には酢や醤油、タバスコ、レモン汁を浸して磨くと錆が落ちます。
ただこのリードプレート、ネジと接着剤で固定されているので外すのが結構面倒だったりします。
ちなみにプレートとフレームの間に国産モデルのような紙は入っていません。

鍵盤ハーモニカのWebサイト"Sing R. Sing!"
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